12.18 みちくさ部は、冬至に交差する冬と春

みちくさ部長・清右衛門です。
毎日、寒い日が続いてすっかり冬になってきました。
今年は猛暑で紅葉がいまいちかな...と心配していたら、
思いの外急に寒くなったので、むしろ例年になくいい色になりました。
たからの庭のアプローチもご覧の通り、紅葉の錦です。

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さて、この日のテーマは冬至。
昼がいちばん短く、夜の長い日です。
寒さ自体は、2月まで続きますが、冬至が「冬の中の冬」なのです。

洋の東西を問わず、冬至とその周辺はなにか特別な意味を持っていました。
いちばん夜が長い、死を思わせる日なのですが、
一方で、翌日からはどんどん日が長くなり、春に近づく日でもあります。
終わりの日であると同時に、はじまりの日でもあるのです。

そういうわけで、この日は冬至らしい冬の景色と、
春の気配が同居するようすを観察しました。

まずは、紅葉。たからの庭は駅前などより気温が低いのですが、
先に紅葉して先に散るのではなく、冷蔵庫で保存されるみたいに、
ゆっくり紅葉してゆっくり残っているのが特徴です。

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紅葉(と、黄葉)は、おもに4つの色素の働きによって色が決まってきます。
・もともとの緑:クロロフィル
・緑に隠れていた地の色:カロテノイド
・紫外線にあたると現れる:アントシアン
・渋みの元:タンニン

の4つです。
寒さが進み、葉っぱへの水分の供給が止まると、クロロフィルがなくなります。
それだけだとカロテノイドのみになるので黄色い「黄葉」となります。
日陰のカエデ類や、赤い色素のできないイチョウはこれです。

一方で、木の種類によっては「渋」のタンニンが強いことがあり、
「黄葉」も茶色っぽくなります。コナラやクヌギが代表格です。

真打ちの真っ赤な紅葉は、緑のころに光合成をして溜めていた
ブドウ糖に紫外線が作用して赤いアントシアンができることで生まれます。
そのため、日当たりがいいことが赤い紅葉の条件です。

そんなことに気をつけて眺めると、紅葉もまた違って見えるかもしれません!


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こんな風に、落ち葉もすっかりカラフルになっているので、吹き寄せウォッチングも楽しいものです。

ひそかな春の準備も進んでいます。
ヤマネコノメソウやムラサキケマン、ハコベなどは葉を出して
春の準備は万端! なんと気の早いことですが、
春の成長はスタートダッシュが大事。
他の草に負けないためには、少々のフライングもするのです。

崖のケイワタバコも、くしゃくしゃに固めた冬芽でじっと寒さに耐えています。
3月くらいになると徐々に膨らみ出すことでしょう。

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思わずびっくりしたのは、早くもツバキが咲いていることです。
普通のヤブツバキはいいのですが、やや遅くに咲く「世界一の椿」が、
はやくも一輪だけ咲いていました。
また今年も艶やかな姿を見せてくれることでしょう。

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植物は、冬眠すると見せかけて、こっそり春の準備を整えています。
僕なんかもついつい夏休みの宿題を最終日にやってしまうタイプなのですが、
見習って、早め早めにいろんなことを準備したいものです... はああ(ため息)


次回は、年明け1月15日(日)です。「大寒は、こっそり春だらけ」と題して、ますます増えてくる春の気配を探します。 ぜひお出かけください!
http://takaranoniwa.com/program/workshop/michikusa.html

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